離乳食は、母乳やミルクだけでは足りなくなってきた栄養を補いながら、少しずつ大人と同じ食事へ近づいていく大切なステップです。
しかし、赤ちゃんには個性があり、進み方にも違いがあるため、離乳食をつくってもうまく食べてくれるとは限りません。
そのようなときに役立つのが「だし」です。
だしを使うことで、離乳食にやさしい風味が加わり、無理なく食べ進められるようになることがあります。
ただし、離乳食にだしを使う場合は、選び方や使い方を誤ると、赤ちゃんの体に負担をかけてしまうこともあります。
離乳食にだしを安心して取り入れるためにも、種類や使い方のポイントを確認しておきましょう。
離乳食に使えるだしの種類と選び方
離乳食に使えるだしは以下のとおりです。
- 昆布だし
- かつおだし
- いりこ・煮干しだし
- 市販のだし
赤ちゃんは味覚がとても敏感であり、素材本来の味をそのまま感じることでも、自然な発達につながります。
そのため、食べ進みが悪いときや味に変化をつけたいときに、だしを少しずつ取り入れることがポイントです。
安全に使うためにも、それぞれのだしの特徴をしっかり理解していきましょう。
昆布だし
昆布だしは、昆布のうま味を引き出して作る、やさしい風味のだしです。
アミノ酸系のうま味成分であるグルタミン酸を多く含み、素材そのもののおいしさをやさしく引き出してくれます。また、植物性のだしであるため、動物性に比べてアレルギーのリスクが低い点も安心材料のひとつです。
ただし、昆布にはヨウ素が多く含まれているため、赤ちゃんに与える際は10倍くらい薄めて使うか大さじ1杯程度に抑えることが大切です。
かつおだし
かつおだしは、かつおのうま味を引き出して作る、風味豊かなだしです。
うま味成分であるイノシン酸を豊富に含んでおり、素材の味を引き立ててくれます。食べ進みが気になるときに使うと、うま味によって味に変化が生まれ、赤ちゃんの食欲を引き出しやすくなります。
ただし、かつおぶしそのものは赤身魚にあたるため、消化機能が未熟な離乳食初期には負担になることがあります。だしのみであれば、離乳食初期から取り入れられますが、かつおぶしを直接食べる形で使う場合は、離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)以降から取り入れるのが安心です。
また、昆布だしと組み合わせることで、うま味が重なり、より深い味わいになります。
いりこ・煮干しだし
いりこ・煮干しだしは、煮干しのうま味を引き出して作る、コクのあるだしです。
煮干しは主にカタクチイワシから作られており、青魚に分類されます。
そのため、煮干しだしを取り入れるタイミングは、白身魚や赤身魚に慣れ、魚の種類を少しずつ広げてきた頃が目安です。
無理に早く取り入れる必要はなく、段階を踏むことが安心につながります。
煮干しだしのポイントは、「頭とはらわたを取り除く」ことです。このひと手間で雑味を抑えることができ、赤ちゃんでも食べやすいやさしい味に仕上がります。
市販のだし
市販のだしも、選び方に気をつければ離乳食に使うことができます。
ただし、一般的なだしには食塩や化学調味料が含まれていることがあり、そのまま使うと赤ちゃんには負担になる場合があります。
購入する際は、食塩無添加・化学調味料不使用のものを選ぶことが基本です。
また、離乳食向けに作られた市販のだしであれば、成分や濃さも赤ちゃんに合わせて調整されています。表示を確認しながら、安心して使えるものを選びましょう。
離乳食にだしを使う時期別の目安
離乳食にだしを使う時期別の目安は以下のとおりです。
- 離乳食初期(5〜6ヶ月頃):昆布だしを中心に少量からスタート
- 離乳食中期(7〜8ヶ月頃):かつおだしなども取り入れる
- 離乳食後期(9〜11ヶ月頃):だしの種類や料理の幅を広げる
赤ちゃんの発達段階に合わせて進めることで、離乳食がスムーズに進みやすくなります。
離乳食初期(5〜6ヶ月頃):昆布だしを中心に少量からスタート
離乳食初期は、食べることに慣れるための大切な時期です。離乳食を飲み込むことや、その舌ざわりや味に少しずつ慣れていくことが主な目的になります。
この段階では、基本的に味付けは必要ありません。おかゆや野菜をそのまま食べられている場合は、だしは必要ありません。
ただし、食べ進みがゆるやかな場合や、味に変化をつけたいときには、昆布だしを使うことができます。最初はごく少量から始めて、赤ちゃんの様子を見ながら調整していきましょう。
離乳食中期(7〜8ヶ月頃):かつおだしなども取り入れる
離乳食中期になると、舌でつぶせるかたさの食事に進み、食べられる食材の幅も広がってきます。この頃から、かつおだしなどの動物性のだしも取り入れやすくなります。
昆布だしに慣れてきたタイミングで、かつおだしを少しずつ加えることで、味に奥行きが出て食べやすくなることがあります。特に、食べムラが気になるときには、だしの風味が役立つこともあります。
ただし、ここでも濃さには注意が必要です。だしはあくまで補助的なものとして、素材の味を引き立てる程度にとどめておきましょう。
新しい食材や味を取り入れるときは、体調の変化にも気を配りながら進めていくと安心です。
離乳食後期(9〜11ヶ月頃):だしの種類や料理の幅を広げる
離乳食後期になると、歯ぐきでつぶせるかたさの食事が中心となり、食事のバリエーションも増えていきます。この時期には、煮干しだしやあごだしなど、使えるだしの種類も広がります。
これまでにさまざまな食材に慣れていることが前提となるため、だしの種類を増やすことで、より多くの味に触れることができます。食事の楽しさを感じるきっかけにもつながります。
一方で、味が濃くなりすぎないようにする意識は引き続き大切です。だしの風味を活かしながら、やさしい味付けを心がけましょう。
離乳食にだしを使う際の注意点
だしは使い方を誤ると赤ちゃんの体に負担をかけてしまうこともあります。
離乳食にだしを使う際、いくつか注意しておきたい点があります。
- 塩分や添加物が含まれているだしは避ける
- 濃すぎるだしは赤ちゃんの負担になる
- アレルギーや体調の変化に注意する
安全に取り入れるための基本を押さえていきましょう。
塩分や添加物が含まれているだしは避ける
離乳食は、薄味・減塩が基本です。
離乳食で塩分を控える理由は、主に次の4つです。
- 乳児の腎機能がまだ未熟であるため
- 味覚の成長に合わせる必要があるため
- 将来的な生活習慣病の予防につながるため
- 家族全体の食生活を整えるきっかけになるため
特に重要なのは、赤ちゃんの腎臓が未発達である点です。大人と比べて塩分を処理する力が弱く、過剰に摂取すると体に負担がかかる可能性があります。
また、塩分の多い食事に慣れてしまうと、将来的に高血圧などのリスクにつながることも指摘されています。そのため、市販のだしを使う場合は、食塩や添加物が含まれていないものを選ぶことが大切です。
濃すぎるだしは赤ちゃんの負担になる
だしは風味を引き立てる役割がありますが、濃すぎると赤ちゃんの体に負担がかかることがあります。
赤ちゃんの腎臓はまだ発達途中であり、機能がほぼ成人と同じ程度になるのは2才頃とされています。それまでは、塩分やうま味の強いものを多くとると、体に負担がかかりやすい状態です。
そのため、だしはしっかりと薄めて使い、素材の味を引き立てる程度にとどめることが大切です。味が強くなりすぎないよう、やさしい風味を意識していきましょう。
少し物足りないくらいの味つけが、赤ちゃんにとってちょうどよいとされています。日々の積み重ねが、自然な味覚の形成につながっていきます。
アレルギーや体調の変化に注意する
だしを取り入れる際は、アレルギーや体調の変化に注意しながら進めることが大切です。
アレルギーの原因がママの食生活にあるわけではなく、離乳食の開始を遅らせても予防につながるとは限らないとされています。そのため、適切な時期に少しずつ取り入れていくことが基本になります。
だしを含め、新しい食材を試すときは、1つずつ少量から始めることがポイントです。体調の変化を確認しながら進めることで、安心して取り入れることができます。
また、風邪気味のときや疲れが見られるときは、無理にだしを使う必要はありません。体調が安定しているタイミングで取り入れることで、赤ちゃんへの負担を減らすことにつながります。
離乳食に使うだしの簡単な作り方と時短のコツ
離乳食に使うだしの基本的な作り方と、毎日の負担を減らすための時短の工夫を紹介します。
だしは難しそうに感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば簡単に取り入れることができます。
だしの基本的な取り方
離乳食に使いやすい基本のだしの取り方を紹介します。
昆布だし
- 昆布の表面を乾いた布で軽く拭く
- 水500mlに対して昆布5gを入れ、1時間ほど浸水させる
- 中火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出す
- ひと煮立ちしたら完成
やさしい味わいで、離乳食の最初のだしとして取り入れやすいのが特徴です。
※昆布は沸騰する直前に取り出すことがポイントです。
かつおだし
- 鍋に水500mlを入れて火にかけ、沸騰させる
- かつおぶし10~15gを入れて火を止める
- 3分ほど置き、かつおぶしが沈んだらザルでこす
また、水の代わりに昆布だしを使うと、かつお昆布だしになります。2つのうま味が合わさることで、煮物や汁物などの風味がより引き立ちます。
※かつおだしは沸騰したアツアツのお湯に入れることがポイントです
煮干しだしM
- 煮干しの頭を取り、身を縦に割って内臓を取り除く
- 鍋に水500mlと煮干し15gを入れ、30分~1時間ほど浸す
- 中火にかけて沸騰させ、1~2分ほど煮る
- アクを取り除き、ザルでこしたら完成
煮干しだしはひと手間かかりますが、この手間が美味しくするポイントになります。
まとめて作って冷凍保存
取っただしが余ってしまったときは、冷凍保存を取り入れることで無駄なく使うことができます。毎回作る手間を減らせるため、忙しい日の準備も楽になります。
保存する際は、製氷皿で小分けにする方法がおすすめです。また、離乳食用の小分けパックも販売されているため、用途に合わせて使い分けるとより便利です。
保存の目安は2週間以内です。解凍するときは電子レンジで温めるか、そのまま鍋に入れて加熱する方法がおすすめです。
なお、冷蔵で保存する場合は当日から翌日までを目安にし、できるだけ早めに使い切るようにしましょう。
離乳食のだしを美味しくする水選び
日本の水道水はそのまま飲めるほど安全ですが、免疫機能が未熟な赤ちゃんには注意が必要です。
一度水道水を沸騰させた湯冷ましを使うのがよいでしょう。
水道水と天然水の違いと選び方
日本の水道水は安全性が高いとはいえ、免疫機能が未熟な赤ちゃんのためには配慮が必要です。
一度沸騰させた「湯冷まし」を使うのが基本とされています。
水道水の煮沸がすすめられる理由には、主に3つあります。
- 残留塩素(カルキ)
水道水には消毒のための塩素が含まれており、においや味が赤ちゃんには刺激になることがあります。煮沸することで取り除くことができます。 - 水の硬度(ミネラル)
日本の水道水は基本的に軟水ですが、地域によってはミネラルがやや多い場合もあります。ミネラルが多すぎると、未熟な内臓に負担がかかる可能性があります。 - 貯水槽の衛生状態
集合住宅では、貯水槽を経由して水が供給されるため、管理状況によってはカルキ臭が気になるケースもあります。煮沸することで安心して使いやすくなります。
天然水を選ぶ場合は、軟水を選ぶようにしましょう。硬水はミネラルが多く、赤ちゃんにとって負担になりやすいためです。
また、毎日の手間を減らしたい場合は、ウォーターサーバーを取り入れる方法もあります。
ボタンひとつで適温のお湯が使えるため、「湯冷まし」を作る手間がなくなり、スムーズに離乳食の準備ができます。
オーケンウォーターで離乳食作りをもっと安心・簡単に
離乳食に使うだしは、昆布やかつおなど素材のうま味を引き出すものです。そのため、水の状態によって仕上がりの風味や味が変わってきます。
ウォーターサーバーを使うことで、すぐに適温のお湯が使えるため、だし作りが手軽にできるようになります。
毎回お湯を沸かして冷ます手間がなくなり、必要なときにすぐ準備できるのが特徴です。
特に離乳食は少量調理が多いため、「少しだけお湯が欲しい」という場面が頻繁にあります。
その都度対応できることが、大きなメリットです。
離乳食での活用シーン
赤ちゃんのためにウォーターサーバーを導入する場合、「ミルク専用」と思われがちですが、離乳食でも意外と活躍する場面があります。
| 活用シーン | 内容 |
|---|---|
| 野菜の下ごしらえ | 人参やほうれん草の下茹でも、すぐにお湯が使えて時短につながる |
| しらすの湯通し | 塩抜きに必要な少量のお湯を手軽に準備できる |
| 麺類のやわらか調理 | うどんやそうめんを少量だけやわらかくできる |
| 温度調整 | 解凍後の食材をぬるま湯でちょうどよい温度に整えられる |
| 粉末ベビーフード | 適温のお湯で手早く準備できる |
| ミルクやソース作り | 粉ミルクなどを使った調理にも対応しやすい |
このように、日常のさまざまな場面で使えるため、離乳食づくり全体の負担を減らすことにつながります。
また、オーケンウォーターのように軟水が使えるサービスであれば、水の種類に迷うことも少なく、安心して使いやすい点も魅力です。
毎日続く離乳食だからこそ、「無理なく続けられること」がとても大切です。
まとめ
離乳食におけるだしは、種類によっては初期から取り入れることができますが、無理に使う必要はなく、赤ちゃんの様子に合わせて進めることが大切です。
重要なポイントを整理します。
- 初期は素材の味を基本にし、必要に応じて昆布だしを少量から使う
- 中期以降はかつおだしなども取り入れ、味の幅を広げていく
- 後期は煮干しだしなども使いながら、段階的に進める
- だしは薄く使い、塩分や添加物には注意する
- 新しい食材は1つずつ、体調を見ながら取り入れる
また、だしは手作りだけでなく、冷凍保存や市販品を上手に活用することで、無理なく続けることができます。
もし、お湯を沸かして冷ます手間や、少量の調理に時間がかかると感じている場合は、ウォーターサーバーを取り入れるという方法もあります。
適温のお湯をすぐに使えることで、準備の流れがスムーズになり、日々の負担を軽くすることにつながります。
生活スタイルに合わせて、無理なく続けられる環境を整えながら、安心して離乳食づくりを進めていきましょう。














