筋トレ中の水分補給は、単に喉の渇きを潤すだけでなく、パフォーマンス向上や脂肪燃焼にも大きく関わります。しかし、ただ水分を摂るだけでは十分でなく、何を飲むか、どのように飲むかが筋トレの効果を左右する重要なポイントです。
正しい飲み方を実践することで、筋トレの効果を最大限に引き出し、理想のボディメイクを目指せます。
ここでは、筋トレに水分補給が必要な理由や水分不足が筋トレに与える影響、そしてトレーニング効果を高める飲み方のポイントを詳しく解説します。
筋トレに水分補給が欠かせない3つの理由

人間の体にはたくさんの水分が含まれており、人間の筋肉の7割は水分でできています。多くの水分を含んでいるからこそ、水分補給の状態が筋肉の機能や発達に影響を与えます。
筋肉にとって水分がどのような働きをするのか3つの視点から詳しく説明します。
- 筋トレのパフォーマンス向上
- 栄養が筋肉まで効率よく届く
- トレーニング後の回復力を高める
詳しく見ていきましょう。
筋トレのパフォーマンス向上
運動をして汗をかくと、体内の水分が失われていきます。これにより筋肉が保持している水分も減少し、柔軟性が失われることで機能が低下します。
体重の2%の水分が失われると持久力が落ち、3%以上になると瞬発的な動きにも影響が出やすくなります。そのため、特に筋トレのような負荷の高い運動では、水分不足によって筋肉がしっかり働かず、せっかくのトレーニングの効果も下がってしまいます。
筋トレのパフォーマンスを高めて効果を最大限に得るためにも、水分補給を欠かさずに行いましょう。
栄養が筋肉まで効率よく届く
人間の身体は約60~66%が水分で構成されています。
水分は、体液として全身を循環し細胞に酸素や栄養を届ける働きをしています。水分が不足すると、栄養がスムーズに運搬されません。筋トレは筋繊維に微細な損傷を与え、その後の修復過程で以前より強く大きな筋肉が構築されます。
そのため、筋肉の回復と成長には、適切な栄養素の供給が不可欠です。
しかし、水分が不足していると血流が滞り、必要な栄養素が筋肉組織まで効率よく運ばれなくなります。その結果、筋肉の回復が遅れ、筋トレの効果が十分に得られないことがあるのです。
理想的な筋肉づくりを目指すなら、トレーニングと栄養摂取だけでなく、計画的な水分補給が欠かせません。
トレーニング後の回復力を高める
筋トレをすると、筋肉に大きな負荷がかかります。このとき、エネルギー源として使われるのが「筋グリコーゲン」と呼ばれる糖の一種です。筋グリコーゲンは筋肉を動かすための燃料となり、トレーニング中に消費されていきます。
グリコーゲンが使われるのと同時に発生するのが、疲労物質である「乳酸」です。乳酸が筋肉に溜まると、張ったような感覚になったり、動きが鈍くなったりすることがあります。
ここで大事なのが水分の役割です。
筋トレ中に適切な水分補給ができていると、血液の流れがスムーズになり、乳酸などの老廃物を素早く流してくれます。
反対に水分が不足すると血液が悪くなり、乳酸や老廃物が筋肉に残りやすくなります。これが筋トレをした翌日に筋肉が重だるく感じる原因のひとつです。
そのため、筋トレでは水分補給をして乳酸を早く排出できるようにすることが大切です。
水分不足が及ぼす筋トレへの影響

筋トレに水分補給が重要なことを理解していても、実際のトレーニングでは忘れてしまうこともあります。しかし、水分が不足した状態で筋トレを行うと以下のような影響があるため注意が必要です。
- 筋肉がつきにくくなる
- 脱水症状リスクが高まる
- ケガ・体調不良につながりやすい
水分補給を怠ると、パフォーマンスの低下だけでなく、健康面でのリスクも高まるので十分な注意が必要です。
筋肉がつきにくくなる
水分不足は筋トレの効果を弱めてしまう大きな原因です。十分な水分があれば、栄養素が筋肉にスムーズに届き、タンパク質が作られるため、トレーニングで傷ついた筋肉の修復が上手く進み、強く大きな筋肉が作られます。
しかし、水分が足りないとこの流れがうまくいかず、せっかく筋トレをしても効果が出にくくなります。また、乳酸などの疲労物質も体内に残りやすく、筋肉痛が長引くケースも考えられます。
筋肉痛が長引くと十分なトレーニングができなくなり、筋肉への刺激が減少します。
筋肉は定期的な負荷がないと成長しにくいため、結果的に筋肉の発達が遅れてしまうのです。
理想的な体づくりには、トレーニングと栄養に加えて、しっかりとした水分補給が不可欠です。水は単に「のどの渇きを潤す」だけでなく、筋肉の成長を支える大切な要素です。
脱水症状リスクが高まる
運動中の発汗量は、環境や運動の強度によって変わりますが、1時間に最大2リットルにも及ぶことがあります。失った水分を補わずにいると、脱水症状となり非常に危険です。
また、筋トレ中は体温が上昇するため、身体は汗をかいて体温を調節しようとします。しかし水分が不足すると、汗を十分に出せなくなり、体温を効果的に下げられなくなります。
その結果、体温が上昇し続けることで熱中症のリスクも高まってしまうのです。
脱水症状や熱中症のリスクを抑えるには、「のどが渇いた」と感じる前にこまめに水を飲むことが大切です。「のどが渇いた」と自覚するときには、体はすでに多くの水分を失っている可能性が高くなります。
そのため、筋トレ中のこまめな水分補給は、脱水症状や熱中症のリスクを軽減するのに役立ちます。
ケガ・体調不良につながりやすい
水分不足になると、体の動きが悪くなり、ケガや体調不良のリスクが高まります。特に、トレーニングをしていると気づかないうちに汗をかき、体の中の水分が失われていきます。この状態が続くと、以下のような影響が出ることがあります。
① 筋肉や関節の動きが悪くなる
筋肉は水分を含むことで柔軟性を保ち、スムーズに収縮します。しかし、水分が不足すると筋肉が硬くなり、動かしづらくなってしまいます。
その結果、トレーニング中に「いつもより体が重く感じる」「関節がギシギシする」といった違和感が出ることもあります。
② 筋肉がつりやすくなる
水分は、筋肉の動きをスムーズにするだけでなく、神経の働きにも関係しています。水分が不足すると、筋肉の収縮がうまくいかず、足や腕がつりやすくなります。
特に、長時間のトレーニングをする人や、暑い環境で運動をする人は、水分不足による筋肉のけいれんが起こりやすいので注意が必要です。
③体温調節がうまくいかなくなる
運動をすると体温が上がり、それを調整するために汗をかきます。しかし、水分が不足すると発汗がスムーズにいかなくなり、体温が異常に上がりやすくなることがあります。これが「熱中症」の原因のひとつです。
体温が上がりすぎると、めまいや頭痛、吐き気といった症状が出ることがあり、トレーニングを続けるのが難しくなってしまいます。ひどい場合は、意識がもうろうとすることもあるため、水分補給はとても重要です。
④ 集中力が低下し、ケガのリスクが高まる
水分不足は、筋肉や関節だけでなく、脳の働きにも影響を与えます。運動中に「ボーッとする」「頭がぼんやりする」と感じるのは、水分が足りないサインかもしれません。
集中力が落ちると、バランスを崩したりして、転倒やケガにつながることもあります。
脱水量 | 主な症状 |
---|---|
2% | 喉の渇き |
3% | 強い喉の渇き、食欲減退、ぼーっとする |
4% | 体温上昇、尿の減少を濃縮、疲労感 |
5% | 頭痛、手足の震え |
8~10% | 痙攣、精神錯乱 |
20%以上 | 無尿、死に至るリスク |
筋トレ効果を高める水分補給のポイント

水分補給は単に「たくさん飲めばいい」というわけではありません。
以下の点に注意して水分補給を心がけましょう。
- 冷たすぎる水を避ける
- 筋トレ前・中・後に水分補給をする
- 水の飲み過ぎは逆効果
詳しく解説していきます。
冷たすぎる水を避ける
筋トレ後に冷たい水を飲むと、すっきりして気持ちがいいですが、冷たすぎる水は内臓に負担をかけることがあります。特に、筋トレ直後の体は温まっているため、急激に冷えた飲み物は、胃腸が過度に刺激されて腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
(公財)日本スポーツ協会では、運動中の飲み物の温度について、「5〜15℃に冷やしたものが適切」と推奨しています。
これは、運動による体温上昇を適度に抑えつつ、胃腸への負担を最小限にするためです。ただし、冷えに敏感な人は、15℃前後の常温に近い水を選ぶと、より安心して飲めます。
また、筋トレ中に極端に冷たい水を飲むと、胃の血流が減少し、消化吸収が遅れることもあります。筋トレ後にプロテインや食事を摂る場合、冷たい水を飲みすぎると、せっかくの栄養補給がスムーズに行われなくなる可能性があります。
特に暑い季節には冷たい水を飲みたくなりますが、氷水や極端に冷えた飲み物は避け、適度な温度の水をこまめに摂取しましょう。
筋トレ前・中・後に水分補給をする
水分補給は、運動前・運動中・運動後の3つのタイミングで適切に行うことが大切です。それぞれのタイミングで適切な量を摂取することで、脱水を防ぎ、筋トレの効果を最大限に引き出せます。
また、運動後は、汗で失われた水分を補うために、減少した体重の1.25〜1.5倍の水分を、2〜4時間かけて摂取することが推奨されています。たとえば、運動後に1kg体重が減った場合は、1.25〜1.5リットルの水分を補給すると良いでしょう。
もし体重を測るのが難しい場合は、尿の色が目安になります。尿の色が濃い黄色〜茶色の場合、すでに2%以上の脱水が起こっている可能性があるため、積極的に水分を補給しましょう。
筋トレ前(運動開始30分前)
- 目安:250~500mlの水を飲む
- 目的:体の水分バランスを整え、トレーニング中の脱水を防ぐ
水分は体に吸収されるまで約30分かかるため、運動を始める前に余裕をもって補給することが大切です。
筋トレ中(こまめに補給)
- 目安:15〜20分ごとに200〜300mlの水を飲む
- 目的:発汗による水分の損失を防ぎ、パフォーマンスを維持する
運動中は、一度に大量の水を飲むのではなく、15〜20分ごとに200〜300mlをこまめに補給するのが理想です。
筋トレ後(運動終了後2~4時間以内)
- 目安:減少した体重の1.25~1.5倍の水分を補給
- 目的:失われた水分を補い、筋肉の回復を促す
水の飲み過ぎは逆効果
水分補給は大切ですが、必要以上に水を摂りすぎると、かえって運動のパフォーマンスを低下させる原因になることがあります。特に、塩分を含まない水を大量に飲むと、体内のナトリウム濃度が薄まることで「低ナトリウム血症」を引き起こす可能性があります。
低ナトリウム血症とは、血液中のナトリウム濃度が異常に低くなり、筋肉のけいれんや倦怠感、吐き気、頭痛といった症状が現れる状態のことを指します。2002年にはアメリカのマラソン大会で、初心者の女性ランナーが水を飲み過ぎたことが原因で低ナトリウム血症を発症し、死亡する事故が相次ぎました。
この事故以降、水の過剰摂取が運動時にリスクを伴うことが注目されるようになりました。
特に、発汗量の多い夏場や、長時間のトレーニングは低ナトリウム血症になりやすいとされています。そのため、水分補給は適切な量を心がけ、飲みすぎには十分注意しましょう。
筋トレ中におすすめの飲み物

筋トレ中の水分補給におすすめの飲み物は以下のとおりです。
- 水
- スポーツドリンク
- プロテイン
詳しく解説します。
水
水はカロリーを含まないため、筋トレ中の水分補給には最も適した飲み物です。必要な栄養素は食事やプロテインなどで補うことを意識しながら、水分補給にはシンプルに水を選ぶのが理想的です。
また、水と一口にいっても、水道水・天然水・ミネラルウォーターなどさまざまな種類があり、それぞれの味が異なります。
例えば、水道水には菌を除去するための塩素が含まれており、これが風味に影響を与えます。そのため、水道水が苦手な人も少なくありません。
一方、天然水やミネラルウォーターにはミネラル成分が含まれており、それぞれ味の違いがあります。ミネラルの含有量が多いほど、やや硬めの口当たりになり、逆に少ないものはスッキリとした飲みやすい味になります。
もし、好みでない味の水を選んでしまうと、水分補給が億劫になってしまうこともあります。そのため、水分補給を無理なく続けるためには、自分にとって飲みやすい水を選ぶことがポイントです。
スポーツドリンク
筋トレ中の水分補給には水が基本ですが、汗をたくさんかくようなハードなトレーニングをする場合は、スポーツドリンクを取り入れるのもおすすめです。
スポーツドリンクには、水分だけでなくナトリウムやカリウムといった電解質が含まれているため、汗で失われたミネラルを効率よく補えます。
また、BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)などのアミノ酸が含まれているタイプのものを選べば、エネルギー補給の役割も果たしてくれるので、筋肉の分解を抑える効果も期待できます。
ただし、市販のスポーツドリンクには糖分が多く含まれているものが多いため、飲みすぎるとカロリーオーバーになりやすく、ダイエットをしている人には向かないこともあります。
また、糖分の多い飲み物は、「ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)」と呼ばれる症状を引き起こすことがあります。これは、倦怠感や異常な喉の渇き、体重減少などの症状が現れる状態です。糖分を控えたい場合は、ゼロカロリータイプを選ぶか、粉末タイプを規定量より薄めて飲むといいでしょう。
プロテイン
筋トレをしたあとは、筋肉を修復し、成長を促すために栄養補給が欠かせません。その中でも特に重要なのが、タンパク質を効率よく摂取できるプロテインです。
プロテインは、筋トレ後45分以内に摂るのが理想的です。このタイミングは「ゴールデンタイム」とも呼ばれ、筋肉の回復や成長を助けるために、体がタンパク質を一番吸収しやすくなっている状態です。
特に、吸収が早いホエイプロテインを水と一緒に摂ることで、素早く体に行き渡り、筋トレの効果を最大限に引き出せます。
ホエイプロテイン
牛乳由来のタンパク質で、吸収が早く、筋肉をつくるのにすぐに使われるという特徴があります。筋トレ後に飲むことで、素早く体に行き渡り、筋肉の修復を助けます。
ソイプロテイン
大豆由来のタンパク質で、吸収に時間がかかるため、腹持ちが良く、長時間にわたって体にタンパク質を供給できるのが特徴です。ゆっくりと吸収されるため、筋トレ後だけでなく、就寝前のタンパク質補給にも適しています。
また、プロテインを水で溶かすことにはメリットがあります。牛乳やジュースで割ると飲みやすくなりますが、消化吸収に時間がかかるため、できるだけ水と一緒に摂るほうが、体への負担が少なく、吸収しやすくなります。
プロテインは、普段の食事だけでは十分なタンパク質を摂るのが難しいときにも便利です。
ただ、プロテインだけに頼るのではなく、食事からもバランスよく栄養を摂ることが大切です。筋トレ後の水分補給と合わせて、上手に取り入れていきましょう。
筋トレ中に避けたい飲み物
筋トレ中の水分補給は大切ですが、飲み物の種類によっては、逆にトレーニングの効果を下げたり、体調を崩す原因になったりします。
清涼飲料水・ジュース
スポーツの後に甘いジュースや炭酸を飲みたくなることもありますが、清涼飲料水やジュースは筋トレ中の水分補給には適していません。糖分の過剰摂取によって血糖値が急上昇し、その後急激に下がることで、倦怠感や集中力の低下を引き起こすためです。
また、せっかく筋トレをしても、糖分の多い飲み物を摂ることでカロリーオーバーになり、ダイエットの効果が半減してしまうこともあります。
カフェインを含む飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクなどにはカフェインが含まれており、適量なら集中力を高める効果があります。しかし、カフェインには利尿作用があり、体内の水分を排出しやすくするため、水分不足のリスクが高まることに注意が必要です。
アルコール
アルコールは、筋トレをする人にとって最も避けるべき飲み物です。筋肉を成長させるために必要なタンパク質の合成を妨げる作用があるため、筋トレの効果を大きく下げてしまいます。
筋トレ中やトレーニング後の水分補給は、単に「飲めばいい」というものではなく、適した飲み物を選ぶことが重要です。筋トレの効果を得るためにも、水やスポーツドリンク(適量)を選び、避けるべき飲み物には気をつけましょう。
オーケンウォーターで理想のボディメイクをサポート

筋トレのパフォーマンスを最大限に引き出すためには、適切な水分補給が欠かせません。特に、日常的にトレーニングを行う人の中には、水の衛生面や味にこだわり、できるだけ高品質な水を選びたいと考える方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、オーケンウォーターの天然水です。
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オーケンウォーターの天然水は、富士山麓、大分日田、京都丹波といった国内でも名高い水源地で採水されており、それぞれの地域の自然が育んだミネラル豊富な水を提供しています。
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特に、東日本大震災以降、放射性物質に対する安全性の意識が高まったことを受け、オーケンウォーターでは定期的に放射能検査を実施し、安全性を確認したうえで水を提供しています。
オーケンウォーターのウォーターサーバーを活用すれば、衛生的で美味しい水を手軽に摂取できるため、水分補給の習慣を無理なく続けられます。
理想の体を目指すために、質の高い水を選ぶことはとても重要なことです。トレーニングのパフォーマンス向上や健康維持のために、オーケンウォーターを取り入れてみましょう。