日本では、断水のリスクに常にさらされているといっても過言ではありません。
地震や台風に加え、近年注目されている線状降水帯による大雨など、毎年のようにさまざまな自然災害が発生しています。それに伴い、各地で水道施設の被害や給水設備の停止による断水も相次いでいます。
また、全国で水道管の老朽化も深刻な問題となっており、断水のリスクは自然災害だけとは限りません。
水道が使えなくなると、飲み水や調理だけでなく、トイレや入浴など、日常生活のさまざまな場面に支障が生じます。さらに、断水が長期化して飲料水を確保できなくなれば、健康に関わるリスクもあります。
しかし、断水は各家庭で未然に防ぐことが難しく、いつ発生するかを予測することも困難です。
いざというときに困らないためにも、断水が発生する原因や対処法、普段から家庭でできる対策を確認しておきましょう。
断水が発生する主な原因と生活への影響
断水は、地震などの自然災害によって発生するイメージがありますが、停電や水道設備のトラブルなど、身近な原因でも起こる可能性があります。
ここでは、断水が発生する主な原因と、断水によって日常生活にどのような影響が生じるのかを解説します。
地震による水道管の破損や給水設備の被害
自然災害による断水の代表的な原因の一つが地震です。
地震が発生すると、地盤の揺れや変形によって、地下に埋設された配水管が破損したり、継ぎ目が外れることで断水につながる場合があります。
また、浄水場や配水池などの水道施設が被害を受けると、広い範囲で断水が発生する可能性があります。
実際に、2024年1月に発生した能登半島地震では、石川県を含む6県で最大約13万6,000戸が断水しました。浄水場や送水管、配水管などが広範囲で被災したため、復旧作業が長期化しました。石川県の輪島市や珠洲市では、建物倒壊地域などを除いて断水が解消されたのは同年5月末でした。
このように、地震による断水は自宅の水道設備に問題がなくても発生し、復旧までに数カ月かかるケースもあります。
参考:令和7年版 防災白書|特集 第1章 第5節 被災地の復旧状況|内閣府
停電による給水設備の停止
停電によって給水ポンプが停止すると、水道管に問題がなくても断水が発生することがあります。
特にマンションやビルでは、受水槽にためた水をポンプで各戸へ送る方式や、増圧ポンプで水圧を高める方式が採用されています。そのため、停電によってポンプが停止すると、建物内で水が使えなくなる場合があります。
実際に、2026年8月に千葉県で発生した線状降水帯による記録的な大雨では、マンションの地下に設置された電気設備や給水設備が浸水し、停電や断水が発生しました。なかには、日常生活を続けることが困難になったケースもあります。
このように、大雨による設備の浸水が停電や断水につながることもあります。
水道管の老朽化や破損による断水
地震などの自然災害が発生していなくても、老朽化した水道管が破損すると断水につながる場合があります。長年使用された水道管は、腐食や劣化によって亀裂が生じたり、継ぎ目から漏水したりすることがあるためです。
実際に、2026年9月には京都市伏見区で、1978年に敷設された配水管の老朽化によって漏水が発生しました。修繕作業に伴い、周辺の一部地域で断水や水の濁りが生じました。
こうした水道管の老朽化は、全国的な問題となっています。国土交通省によると、2023年度時点で全国の水道管の25.3%が法定耐用年数の40年を超えている一方、年間の更新率は0.61%にとどまっています。
水道管の交換には多額の費用と時間がかかり、すべてをすぐに更新することは困難です。そのため、自然災害がなくても突然断水が発生する可能性を考え、日頃から備えておくことが重要です。
参考:令和8年度 上下水道関係予算の概要|国土交通省
【にごり水】伏見区東大手町(伏見大手筋商店街付近)における漏水の発生について(最終報)|京都市上下水道局
断水によって日常生活に生じる影響
断水が発生すると、飲み水や調理に必要な水を確保できなくなるだけでなく、トイレや入浴、洗濯など、日常生活のさまざまな場面に影響が及びます。
特に断水が長期化すると、衛生環境の悪化や健康上のリスクにもつながるため、注意が必要です。
ここでは、断水によって日常生活に生じる主な影響を解説します。
食器や調理器具を洗えず食事の準備に支障が出る
断水すると、料理に使う水だけでなく、食器や調理器具を洗う水も確保しにくくなります 。
使用済みの食器や調理器具を十分に洗浄できないと、衛生状態が悪化するおそれがあります。特に、生の肉や魚を扱った調理器具を洗えないまま再使用すると、食中毒のリスクが高まるため注意が必要です。
また、洗い物ができない状態が続くと、使用済みの食器や調理器具がたまり、次の食事の準備にも支障が生じます。特に家族の人数が多い家庭では、食事のたびに洗い物が増えるため、断水が長引くほど普段どおりの食生活を維持することが難しくなるでしょう。
手洗いや歯磨きができず衛生環境が悪化する
断水によって手洗いや歯磨きが十分にできなくなると、身体を清潔に保つことが難しくなり、健康にも悪影響を及ぼすおそれがあります。
例えば、トイレの後や食事の前に手を洗えない状態が続くと、手に付着した細菌やウイルスを介して感染症が広がるリスクが高まります。特に家族が同じ空間で生活している場合は、家庭内での感染拡大にも注意が必要です。
また、歯磨きが十分にできない場合は、口の中に汚れや細菌がたまり、虫歯や歯周病、口臭の原因にもなります。特に高齢者は、口の中の衛生状態が悪化すると、誤嚥性肺炎のリスクが高まるため注意が必要です。
さらに、入浴や洗顔ができない状態が続くと、汗や皮脂などの汚れを十分に落とせず、肌荒れやかゆみなどの皮膚トラブルにつながることもあります。
このように、断水が長期化するほど、身体を清潔に保つことが難しくなり、さまざまな健康上の問題が生じる可能性があります。
給湯器や食洗機などの水回り設備が使えなくなる
水道が止まると、蛇口から水が出なくなるだけでなく、給湯器や食洗機、洗濯機などの設備にも影響が及びます。
例えば、ガス給湯器やエコキュートは、水道からの給水が止まると通常どおりにお湯を使えず、シャワーや入浴に支障が生じます。また、機種によっては浴槽に水が残っていても追いだきができません。
食洗機や洗濯機も、水道水を取り込めなくなるため、基本的に使用できなくなります。特に洗濯物は、断水が長引くほど量が増え、日常生活への負担も大きくなるでしょう。
さらに、断水が解消しても、水道管内の鉄さびや異物によって濁った水が出る場合があります。そのまま給湯器や食洗機などに流れ込むと、フィルターの目詰まりや故障につながるおそれがあり、復旧後もすぐに設備を使用できるとは限りません。
乳幼児のミルク作りや高齢者の介護に支障が出る
赤ちゃんのミルク作りや高齢者の介護には、飲み水以外にも多くの水を使います。そのため、断水が長引くと、日々の世話を普段どおりに続けることが難しくなります。
例えば、粉ミルクを作るには衛生的な水と70℃以上のお湯が必要です。断水によって水を確保できなくなると、調乳だけでなく、哺乳瓶の洗浄や消毒にも支障が生じます。また、離乳食の調理や赤ちゃんの身体を清潔に保つことも難しくなるでしょう。
高齢者の介護では、服薬時の水分補給や食事の準備、おむつ交換後の身体の清拭などに水が欠かせません。十分に清拭できない状態が続くと、皮膚トラブルにつながるおそれもあります。
さらに、高齢者は喉の渇きを感じにくい傾向があり、飲料水の不足やトイレを気にした水分制限によって、脱水症状を引き起こすリスクも高まります。
給水所への移動や水の運搬が負担になる
断水時は、自治体が設置する給水所で飲料水を受け取れる場合があります。
給水所は、断水発生直後から数日後にかけて順次開設される場合があり、利用できる時期は自治体や被害状況によって異なります。
ただし、給水所が開設されても、必要な量の水を確保できるとは限りません。
断水の範囲が広いほど、給水所に多くの人が集まり、長時間並ばなければならない可能性があります。また、給水量が制限されている場合は、一度に十分な量の水を受け取れないことも考えられます。
さらに、給水所が自宅から離れている場合や、地震によって道路が損傷している場合は、移動そのものが大きな負担です。
特に、高齢者や小さな子どもがいる家庭では、水の運搬に多くの時間や体力を費やすことになり、家事や育児、介護などの日常生活にも支障が及ぶおそれがあります。
断水に備えて普段からできる対策と発生時の対処法
断水は突然発生することがあるため、普段から飲料水や生活用水を備蓄し、必要な防災用品を準備しておくことが大切です。
また、実際に断水が発生した場合は、復旧情報や給水所の場所を確認し、限られた水を適切に使う必要があります。
ここでは、断水に備えて家庭でできる対策と、断水が発生した際の具体的な対処法を解説します。
飲料水と生活用水の備蓄
断水に備えるためには、飲料水だけでなく、トイレや洗濯などに使用する生活用水も確保しておくことが大切です。
飲料水は、1人1日3Lを目安に、最低3日分、できれば7日分を備蓄しましょう。例えば4人家族の場合、3日分で36L、7日分では84Lの水が必要です。
| 世帯人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 9L | 21L |
| 2人 | 18L | 42L |
| 3人 | 27L | 63L |
| 4人 | 36L | 84L |
| 5人 | 45L | 105L |
※1人1日3L(飲用・調理用)として計算。生活用水は別途必要です。
市販のペットボトルやウォーターサーバーのボトルなどを活用して、家族の人数に合わせた量を確保しておきましょう。
一方、生活用水は、トイレや洗濯、掃除などに使用する水です。飲料水とは別に、水道水をポリタンクにくみ置くほか、浴槽に水をためておく方法もあります。ただし、乳幼児がいる家庭では、浴槽への転落や溺水事故に注意が必要です。
また、地震によって排水管が破損している可能性もあるため、安全が確認できるまではトイレに水を流さないようにしましょう。
参考:災害時に命を守る一人ひとりの防災対策|政府広報オンライン
非常用トイレや衛生用品の準備
断水が発生すると、水洗トイレが使えなくなる場合があります。そのため、水を使わずに排泄物を処理できる携帯トイレや簡易トイレを備えておくことが大切です。
携帯トイレは、便器に専用の袋を取り付け、凝固剤などで排泄物を処理する防災用品です。
備蓄量は1人1日5回分を目安に、最低3日分、できれば7日分を確保しましょう。例えば、4人家族の場合、3日分で60回分、7日分では140回分が必要です。
| 家族の人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 15回分 | 35回分 |
| 2人 | 30回分 | 70回分 |
| 3人 | 45回分 | 105回分 |
| 4人 | 60回分 | 140回分 |
| 5人 | 75回分 | 175回分 |
※1人1日5回として計算
また、断水中は手洗いや入浴も難しくなるため、衛生用品なども準備しておく必要があります。
断水に備えて用意しておきたい防災用品は、以下のとおりです。
- トイレットペーパー・防臭袋
- ウェットティッシュ
- アルコール手指消毒剤
- 水のいらないシャンプー
- 歯磨きシート・口腔ケア用品
- 生理用品・おむつ
- 紙皿・紙コップ・割り箸
必要な防災用品は家族構成によっても異なるため、普段の生活を振り返りながら、断水時に必要になるものを確認しておきましょう。
参考:災害時に命を守る一人ひとりの防災対策|政府後方オンライン
復旧情報や給水所の確認
断水が発生した場合は、まず自治体や水道局の公式サイトなどで、断水している地域や原因、復旧の見通しを確認しましょう。
また、断水が長期化する場合に備えて、近くの給水所の場所も調べておくことが大切です。
断水時に確認しておきたい主な情報は、以下のとおりです。
- 断水が発生している地域と原因
- 水道の復旧見込み
- 近隣の給水所の場所
- 給水所の開設状況や利用できる時間
- 給水量の制限や持参するもの
ただし、災害の規模によっては給水所の開設が遅れ、道路の損傷によって給水活動が難しくなる場合もあります。そのため、給水所の場所だけでなく、実際に利用できる状況なのかも確認する必要があります。
なお、給水所では水を持ち帰るための容器が用意されていないこともあるため、ポリタンクや給水袋などを事前に準備しておきましょう。
断水中や復旧後は水回りの使用に注意
断水中は、給湯器や洗濯機、食洗機など、水道水を使用する設備の運転を控えましょう。
また、断水が解消した際に水が出しっぱなしにならないよう、蛇口を閉めておくことも大切です。
特に地震による断水では、排水管が破損している可能性があります。排水管が破損した状態でトイレの水を流すと、汚水が逆流したり、漏れ出したりするおそれがあるため、安全が確認できるまではトイレの使用を控えましょう。
さらに、断水が復旧しても、すぐに水道水を使用するのは避けてください。断水や復旧に伴って水道管内の水圧や水の流れが変化すると、管の内側に付着していた鉄さびが剥がれ、水が赤茶色に濁る場合があります。
復旧後は、自治体や水道局の案内を確認したうえで、給湯器や浄水器を通さない蛇口を少しずつ開き、水の状態を確認しましょう。濁りがなくなったことを確認してから、各設備の使用を再開することが大切です。
断水対策に役立つオーケンウォーター
突然の断水に備えて飲料水を確保しておくなら、ウォーターサーバーの活用がおすすめです。
オーケンウォーターでは、天然水やRO水を定期配送しているため、普段からおいしい水を飲みながら、災害時に必要な飲料水を備蓄できます。
また、停電によってウォーターサーバーが使えなくなった場合でも、専用のポータブルボトルスタンドを活用すれば、ボトルから直接水を取り出すことが可能です。
ここでは、オーケンウォーターが断水対策に役立つ理由を紹介します。
定期配送のウォーターサーバーで飲料水をストック
オーケンウォーターでは、天然水とRO水を12Lボトルで定期配送しています。
1回の配送は2本(計24L)から注文でき、配送間隔は、天然水は1〜4週間、RO水は5日・10日・20日から選べます。
定期的に水が自宅に届くため、重いペットボトルを買いに行く手間を減らせる点や、普段から水を消費しながら備蓄する「ローリングストック」を実践しやすい点がメリットです。
また、使用量に合わせて配送間隔や本数を調整できるため、必要以上に水をストックすることなく、一定量の飲料水を確保しやすくなります。
ただし、災害時には配送が停止する可能性もあるため、家族の人数に合わせて、最低3日分、できれば7日分の飲料水を確保しておくことが大切です。
ポータブルボトルスタンドで停電時にも飲料水を使える
ウォーターサーバーは、機種によっては停電時に給水できなくなる場合があります。そのため、災害による断水だけでなく、停電にも備えておくことが大切です。
オーケンウォーターでは、停電時でも12Lボトルの水を使用できる「ポータブルボトルスタンド」を販売しています。
ボトルに専用のバルブ(蛇口)を取り付け、スタンドに載せるだけで、電気を使わずに水を取り出せるのが特徴です。重いボトルを持ち上げて注ぐ必要がなく、必要な量の水を簡単に取り出せます。
また、スタンドは折りたたみ式でコンパクトに収納できるため、普段は防災用品として保管し、キャンプなどのアウトドアでも活用できます。
日常的にウォーターサーバーを利用しながら、停電や断水への備えも充実させたい方は、ポータブルボトルスタンドの導入もご検討ください。
まとめ
断水は、地震などの自然災害だけでなく、停電や水道管の老朽化・破損など、さまざまな原因で発生します。
突然の断水を各家庭で防ぐことは難しいため、飲料水や生活用水の備蓄、非常用トイレの準備など、日頃から対策しておくことが大切です。
特に飲料水は、1人1日3Lを目安に、最低3日分、できれば7日分を確保しておきましょう。
飲料水の備蓄には、普段から水を消費しながら補充するローリングストックがおすすめです。
オーケンウォーターなら、定期配送によって飲料水をストックでき、ポータブルボトルスタンドを活用すれば停電時にも水を取り出せます。
日常の水分補給と万が一の備えを両立する方法として、ぜひオーケンウォーターの利用を検討してみてください。















